2023/01/21 22歳の原点ノート「侵食」
気が付けば深夜三時に成っていた。
そもそも三時まで、作業時間を伸ばしたつもりだったのだが、全て遊びに使っている。
特にチャットは時間を食う。
眠りに就こう。
そして明日からは遊びには使わない様にしよう。
夜中に意識が戻った。
とは言っても、一瞬の事で記憶が曖昧だ。
寒さで目を覚まし、捲れていた布団を戻した気がする。
次は一〇時にアラームで目を覚ますが、寒い。
今日は、今期一番の寒波に成る、とチャット書かれていたのは本当かも。
昨晩、手の届く範囲までアラームを持って来てしまった。
当然の様にアラームを止めた後、二度寝する。
次に目を覚ましたのは11時半頃だ。
外が騒がしい。
一二時までタイムセール、と叫んでおり、八百屋がオープンしたのだと思った。
以前から内装工事をしていたのを知っている。
最悪だ。
これから煩く成るかも知れない。
寝ぼけた頭で、それが重大な面倒事のように感じてしまった。
むしろ朝寝過ごした時、目が覚める良いきっかけじゃないか!とポジティブには捉えられ無い。
気分が落ちていくと何もする気が起きない。
スマホを弄る。
一四時にシャワーを浴び、余りしっくり来ない服に着替える。
最近、五つのファッションのローテーションを意識している。
選りに選ってこれが回ってくるとは、付いていない。
無添加の石鹸を買うならば、いつもドラックストアだった。
二つ入りで、税込み二百何十円だったか覚えていない。
それならば一〇〇円ショップで買った方が安いかも知れない。
PCを持って、Seriaに出掛ける。
オープンした次の日の休日だから、人も多い。
広い店内を徘徊し、ようやく石鹸を見つける。
無添加のものが置いてある。
確かに一一〇円だが、気持ち小さい気がする。
無添加石鹸と言っても、完全無添加か化学成分無添加、また製法に因っても分かれるらしい。
何が分かれるのか、今考えると分からない。
完全な無添加の方が良いと、何かで言っていた”気がする”だけだ。
見たところ、”防腐剤などの添加物を一切加えずに作った”と書いてあるので、化学成分が無添加ということだろうか?
以後何処で買うかは、これを使用してから考えよう。
そういえば、ここは4F。
通路を渡るだけで穴場に辿り着く。
つまり、これからは人通りが多く成る為、より一層作業スペースの確保が困難に成るのでは無いか?
それを思うと更にナイーブな気持ちに成る。
廊下を渡ってみると案の定、先客が二人。
真ん中の席を確保した。
今日が始まってから、ずっとモヤモヤしている。
荷物を置いて、自動販売機で気晴らしにジュースを買う事にした。
あまり利用するつもりは無かったが、コカ・コーラのアプリを登録していた。
以前、スマホ画面から購入出来る事を知って試したのだ。
缶のコーラを購入する。
一三〇円と無駄な散財だが、今日は特別だ。
炭酸と甘みが染み渡った。
ここまで脳を刺激する飲み物は凄い。
あっという間に飲み干し、作業に移る。
近頃は何かを飲食した跡は直ぐに歯を磨いている。
口が粘着くように感じて気持ちが悪かった。
飲み終えた後から、もっと欲しく成る。
それを我慢しながら、日記を書き始めた。
昨日のチャットの中身を上手く説明しようとしたが、無駄に長くなる。
そこで思った。
日記は一日の終わりに書くべきでは無いだろうか?
せっかく夜の時間が伸びているんだから、二二時ぐらいから書き始める事にしよう。
さっきまでの不運を殴り書きしている節もあったので、仕上がった文を全て消した。
後悔は無い。
その後、図書館に移動し作業を始めるが、どうも今は文章と言う気分では無い。
今何が出来るかを考えると、歌詞とデザインが浮かんだ。
フェニルから二日前、新曲の歌詞を書く事を遠回りに言い渡された。
前曲の自分の歌詞では満足いかなかったのか?
音源はまだ届いていないので、自分の曲を作ろうと考えてみる。
歌詞から書こうとしたが、音が無いとアイデアも出ない。
Dominoのソフトを弄ってみるが、メロディが浮かんで来ない。
早くも断念し、デザインに切り替える。
名刺はまだ一種類目。
結局一作で提出する事に成りそうな予感がした。
FAXのアイコンを作り終えた所で、閉館の時間に成る。
帰って何か食べる予定だったが、チャットを始める。
以前に入った事もある”即興小説”というルームに入る。
部屋の主も僕の事を覚えている様だ。
以前は”東京ホームレス”というタイトルで書き始めた。
一応メモには残してあるが、続きを書く事は有るのだろうか?
今日はお題があるそうだ。
”「桜色」「墓場」「輝く剣」を使って創作するんだ!
ジャンルは「悲恋」”との事だ。
僕はストーリーを思い浮かべる。
輝く剣の能力は、人を細切れにすると相手を好きな人格に作り直せる。
墓場でそれを手に入れる。
桜色、ピンク髪のヒロインは剣道部。
彼女に友達に成ろう!とアタックするが、尽く振られる女生徒キャラ。
主人公は最初ヒロインに惚れる。
途中で、その女生徒に気持ちが移る。
でも女生徒はヒロインの事が好き、つまりレズである。
そこで輝く剣がキーに成ってくる。
ヒロインはそれを使って父親を変えたい。
剣で人を斬りつけると、普通の剣で斬った様にグロテスクな光景が広がる。
もし精神が整っていない状態で斬れば、相手は蘇らない。
これを扱うには、人を無惨に、無心で斬りつける精神を持た無くてはいけない。
その為に、剣道をしている。
その剣はヒロインの祖父の遺品。
一方主人公は、母親を殺している。
彼には剣を扱う才覚が有る。
事件後、父と港町に引っ越してきた。
父はそんな息子とは一緒に居られず、住居だけ同居している事にして旅に出る。
中学生の息子に仕送りで生活をさせる事にした。
何があって殺したのかは未定。
というような物語で書き進めた。
時間切れなので、来週も同じ部屋が作られるそうだ。
自分を合わせて、三人が進捗を公開した。
反応はまあまあ。
書き切ってみようかな。
そこから急いで日記を仕上げた。