zxcvbnmTKの日記

毎日の出来事を綴ります。

22歳の原点 「計画」

2022年8月。

昨日から行われている個別面談の順番が終業時刻を回ってからやってきた。

先日一人の従業員が足場から滑り落ち、手の甲を複雑骨折する重症を負った。

安全対策のついでに社内で不満などがないかを調査するのが目的の面談だ。

勤めて2年目という、一番歴の短い俺が最後の順番に当てられた。

それ自体は良い。

俺だけ終業時刻を回ってから呼び出されていることに不満があった。

というのも、先日最終で順番が回って来ていた久保田さんは、

「もう上がりの時間だからいいよ」と次の日に持ち越されたのに対して自分は、当たり前のように開始するのだ。

それに就業時刻の30分前に前の面談が終わったあと、1時間謎の時間が空いていた。

その間ずっとPCに向かっていた社長なので、忙しかったのだろうか?

いや違う。

やつは俺が面談を忘れて帰る支度を始めるのを待っていたのだ。

もし帰る素振りを見せたならば、呼び止められて説教が始まる。

他の人間は自分から声をかける癖に、俺のときだけこちらから声をかけなければ動かない。

俺はすることがなくなったあと、仕方なく社長に声をかけると、「やっとか」と嫌味に愚痴を吐いた。

実に気色が悪い。

専門学校卒業後入社した22歳の自分と、自動車会社をやめて嫁の実家の看板屋を継いだ40代の社長とは馬が合わなかった。

しょうもなく小さい人間性は、普段の汚い独り言から伝わってくる。

会議室に移動し、面談が始まった。

これまでの面談で出てきた俺の悪評を語り始めた。

実際言われているかも怪しい指摘を適当に謝罪し、説教を受け流す。

面談が終わるタイミングで、先日から心に決めていた、退職の意思表示を伝える。

社長の反応は軽く、むしろ清々しているように思えた。

こちらも同じ気持ちである。

10月に改めて呼び出しを食らう。

3月に予定していた退職を早めて11月末で退職としないかと提案された。

その際に自分の営業成績が奮っていないことを指摘され、半ば強制的に退職を促してきた。

2月前の俺ならば、希望の日にちまで居座る、そのためならばこの強制してきている事実を労働基準局にでも突き出す気持ちがあった。

ただ、予想はしていたことだが、退職を告げたあと、俺の立場は以前よりも悪くなった。

これが3月まで続くとなると流石にしんどいのも事実だ。

その時点で俺は、11月までで退職に心を決めていた。

念のため一度持ち帰って考えてみても、答えは変わらなかった。

その週末に退職届を提出した。

11月4日が最終の出勤日となり、有給消化期間を迎える。